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TomGの過去日記


ここでは、2001年11月から2003年3月までの日記を公開しています。
2003年4月1日からの日記は、Mixiで書いています。
Mixiのプロフィールのリンクは、トップページから、Aboutのリンクを開いて、そちらからアクセスしてください。

2003年02月01日(土)
パソコンは何もしなくてもおかしくなる

 私は○○大学に通う△年の女子大生。
 何ヶ月か前のある日、私の家に前から欲しかった念願のパソコンがやってきた。
そのパソコン君はお父さんのなけなしのボーナスをはたいて買った大事なものだった。
「今の時代、インターネットにつなげないと遅れるからな」
お父さんはそういって、みんなで使おうとちょっと高かったけど子のパソコン君を買ったのだ。
パソコンが届いた日、お父さんは慣れない手つきでマニュアルを開きながら、額に汗をにじませて設定をしていた。かなり悪戦苦闘していたと思う。それもそのはず、お父さんは会社でパソコンは使っているものの、キーボードとにらめっこしながら、ひたすら人差し指でキーを押しているぐらいなんだから・・・。
でも、そんな中何日かかかってその瞬間がやってきた。
やっといろいろな設定が終わり、プロバイダなる正体不明な会社とも契約してインターネットにつながった。「やったぁ、お父さんできたよ」
お父さんは一家の大黒柱として、このパソコンという怪奇なマシーンに勝利したのだ。一生懸命がんばって。
私も今までは機械なんて全く駄目で、説明書なんてどこか他の国の人の言葉に見えるぐらいちんぷんかんぷんだった。
でも、せっかく家にインターネットが来たと言うことで、チャレンジしてみることにした。
インターネットというのはやってみると案外面白いもので、とりあえず何時間かする頃には、ホームページぐらいは見られるようになった。
 それから数ヶ月したとある日、私はインターネットでもやろうとパソコンを開き、検索エンジンで検索をしようとした。でも、何かがおかしい。ローマ字で入力しても、ひらがなにしかならない。漢字が出ない。でも、何度かやっていたらこれは直った。びっくりしたけど直ったからそんなことはすっかり忘れてその日も友達の日記を見に言ったりして、パソコンを閉じた。
それから何回かこんな事はあったが、ごまかしごまかし使っていた。お父さんも「おかしいな」とは言っていたけど、しばらくすると直ってしまうので、何でもないと言っていた。
 ところが、それから2ヶ月ぐらいたった或夜のことである。
私はパソコンを開いて、ワープロソフトを使って大学のレポートを書き始めた。しかし、漢字が出ない!!
いくらやってもひらがなになってしまう。やばい、これはやばい、何回やっても直ってくれない。
とりあえずあわてて、友達の詳しい人に連絡して「あのさぁ、漢字がでないんだよ」と言ってみる。
すると彼は、
「ああそうか、そんなことあるんだよねぇ・・・何でだろう。とりあえずコントロールパネルっていうところを押して・・・(以下省略)」
「うーーーん、直らない。やっぱり直らないよ。どうしよう」
「ともかくそれはWindows再インストールだねぇ。お父さんに話して何とかやってもらうしかないよね。俺がやってもいいけどちょっと家が遠すぎてどうしようもないなぁ」

 どうしよう、お父さん怒るだろうなぁ・・・。
それから数時間後、夜になって帰ってきたお父さんに、私は勇気を出して打ち明けた。
「あのね、お父さん、このパソコン日本語が出ないんだよ」
「馬鹿野郎!!おまえが壊したんじゃないか。この前お父さんが使ったときはちゃんと出たのに。」
「違うよ、私何もしてないもん」
「だって、これ最後に使ったのはおまえじゃないか」
「でも本当に何もしてないんだってば」
「壊したのはおまえなんだから、本当にどうしてくれるんだよ。」
「だからあたし何もしてないって」
(そのとき黙って聞いていたお母さんまでも)
「あんたが最後に使ったんでしょうよ。昨日お父さんが使っていたときにはちゃんと漢字出てきてたよ。壊したのはあんたなんだよ。どうするのよ」

 私は本当に何もしていないのだ。不通にパソコンを開いて大学のレポートを書こうとしただけ、その後は何にもやってないのに・・・。
お父さんもお母さんも何で私のこと信じてくれないんだろう・・・。


 このようなことは良く不通の家庭で起きているのではないだろうか?
俺の身の回りでも時々そんな事件が起きてしまう。
 家族で共用で使っているパソコンが故障したとき、それは家族全体に大きなトラブルを引き起こし、一人の人の心を引き裂くことになる。
こんな事を言うと大げさだとか、おまえ何を言っているんだとかいうお叱りを受けるかも知れないが、あえて俺はこんな過激な表現にした。
 パソコンというのは分からない人にとっては全くのブラックボックスだ。
たしかに設定に時間がかかるし、融通の利かない気難しがりやの代物だったりする。
それにしょっちゅう、意味の分からないエラーメッセージを出して泊まってしまったりする。
それが文書を書いているときだったりするともう鳴きたくなってしまうと思う。
 ここに出てくるお父さんだって、少なくともパソコンを買ってから数ヶ月の間にそんな経験をしたことだろう。それなのにどうして分からないのだろうか。
「パソコンは何もしなくても突然おかしくなる」
ということが。
強制終了してせっかく書いた文章が吹っ飛んでしまったとき、あなたは何か悪いことをしただろうか?
インターネットを見ていたら突然パソコンが反応しなくなって、悔し紛れに電源をぷつんとやったとき、何かあなたは悪いことをしただろうか?
メールを見ていて突然変なエラーが出たとき、あなたは何か悪いことをしただろうか?
多分上記のような問いかけを私からしたとき、あなたは
「俺は何もやってない!こいつが勝手に固まったんだよ」
と答えるであろう。そうなのだ、Windowsは特に固まりやすいし不安定なのだ。
子のお子さんの言いたいことだって、あなたの
「俺は何もやってない!こいつが勝手に固まったんだよ」
と同じではないだろうか?
それなのに・・・。
 人は誰でも何か大変なことが起きたとき、そのすぐそばに人がいたり、以前まで動いていたものが動かなかったときなどは、最後に使用した人を疑ってしまう。
その気持ちは俺にも分かる。俺だってパソコンを知らなかったらそうなってしまうだろう。でも、家族みんなで大切にしていたものを、自分が使ったときに動かなくしてしまった。それだけで十分ショックを受けているというのに、それに加えて誰も自分を信じてくれないのだから心は傷ついてしまうだろう。
これを読んだ読者の皆様には、是非覚えておいて頂きたい。「パソコンは何もしなくてもおかしくなる」ことを。大事な家族や同僚を傷つけないために。


 さて、ここまで長く書いてしまったのだが、今日はとても変な生活をしてしまった。
10時頃に友達からの電話で起きたのだが、その後午後になって飯を食ったら急に眠くなり、午後はずっと寝て過ごしてしまった。
夜になって飯を食ってから、ひたすら音声チャットとかそんなことばっかりやっている。



2003年02月02日(日)
引っ越してからの不安について

 4月から今までの中で一番俺の生活環境に劇的な変化が訪れる。
ここでは何度もふれてきているが、まず学生生活を終えて、社会人にならなければならないこと、そして筑波の田舎を離れ、東京の大都会に引っ越さなければならないと言うことだ。
社会人になることは、会社の方もかなり親切で、とてもすばらしい同期にも恵まれているので、不安ではあるものの何とかなりそうだと前から思っている。どんな仕事ができるか、そして自分があの会社の中でどんな位置の人になることができるか・・・。
これらは未だに全く分からないのだが、なんだかやって行けそうな気がするし、是非あの会社で働かせて欲しいと心から思っている。
 ところがだ、引っ越してからの生活については、不安以外の何者でもない。
友達はかなり近くに住んでいるのだが、彼も全盲だ。しかもいくら近いと言っても電車で二駅先になるので、俺の家の近くの細かい状況は分からないと思う。
目が見えれば目の前にコンビニやスーパーなどがあることはすぐ分かる。ところが俺たち視覚障害者には、すぐ目の前に何があっても音がしたりにおいがしなければ全く気が付かない。
たしかにコンビニやスーパーなどから独特のにおいがするのだが、10メートルぐらい先に行かないと、そのにおいをかぎつけることはできない。
引っ越しの当日は実家kら良心が来て案内してくれると言うが、両親が帰ってから突然として何か生活に必要なものが発覚したとき、どうやってそれらを手に入れていいのか、全く分かっていない。
ともかくこんな状況ではしょうがない。一応東京の友達には言ってあるのだが、との友達だって地元のことしか分かっていないから、さすがに俺の家の近くのコンビニまでは知らない。
 とりあえず俺に一番大事なことは、目の見えるヘルパーさん的な存在の人を確保することだと思っている。
そんなことを考えていた朝方、偶然前からメッセンジャーでお話しするようになった女子大生の友達とチャットしていた。
とりあえずこの人とはメッセンジャーで話したことしかなかったが、東京に住んでいて俺の家からそんなに遠くないところに済んでいることだけは分かっていた。
でも、まさかあったことのない人にこんな事を頼んでいいものかと躊躇していたわけだ。
でも、そんなこと言ったって、もし一人になったら今の内に対策しておかないとやばい。これは生き抜くための手段以外の何者でもなかった。
そこで今の俺の状態を打ち明けると、なんとすぐに困ったら助けてくれると言ってくれたのだった。
これはかなり心強い言葉だった。
それでいろいろと打ち合わせをしたりしている内に、気が付くと4時過ぎになっていた。
それから昨日の日記を書いて、しばらく何をする出もなく遊んでいたのだが、さすがに8時頃になると眠くなってきて寝ることにした。

 起き出して気が付いてみると、すでに午後5時を回っていた。
まぁ学生の内だからこんな生活もいいだろう。でも、引っ越したら一応こんなめちゃくちゃな生活はやめておこうと思う。
 ところで今日、テレビ番組で催眠術によってコントロールされて、殺人未遂を犯してしまった事件についてやっていた。
俺は昔から催眠術にはちょっとだけ興味があったのだが、こんなに恐ろしいことをさせるだけの力があるとは知らなかった。
3ヶ月ほど前に、別のテレビ局でやっていた番組では、催眠術を使って人を好きにならせると言うこともやっていたため、俺はこれを勉強して何とか某女の子を振り向かせようともしたのだが、さすがにそれはやめておいた。
でも、機械があったらこういうのを勉強してみたいと思っている。



2003年02月03日(月)
視覚障害者がホームページを作るのは普通の人の何倍も大変

 ホームページビルダーと、真っ黒ソフトフロントページエクスプレス。
これがなかったら今、世の中にあるホームページの数は何分の一になっているだろうか。
ふとそんなことが俺の脳裏をよぎった。
 この二つ、今では定番となったホームページ作成ソフトだ。HTMLタグを知らなくても、マウスと簡単なキー操作だけである程度きれいなデザインのホームページを作成することができる優れものである。
ところがこのふたつ、いずれも視覚障害者が音声化ソフトを用いて自力で使うことができない。
つまりこの二つが使えないと言うことは、簡単なキーボード操作だけでホームページを作ることは、視覚障害者にはできないと言うことに他ならない。
 「ホームページを作りましたから遊びに来てください」
一昔前であればこの言葉はとても新鮮に感じられ、そしてホームページを作ったなんてすごいと感心したものだった。
それに比べ、今では小中学生までもが平気でホームページを持っている時代になった。
 しかし、視覚障害者の世界ではどうだろうか。全盲の学生でホームページを持っている人は本当に少ない。もしかすると両手の指で数えられるぐらいしかいないのではないかと錯覚するほどだ。
俺の知っているところでは、BLPCのメンバーを覗いて考えると、3人ぐらいしか思い当たる節がない。
これほどまでに視覚障害者がホームページを作ることは難しいことなのだ。
 たしかにさくさくビルダーという視覚障害者向けのホームページ作成ソフトは存在するが、機能がそんなに充実していないのに、53000円もする。これははっきり言って高すぎだ。先に紹介したホームページビルダーなどは、アカデミックで買えば10000円を超えないぐらいの価格で手にはいるのに・・・。
しかもこっちの方が高機能なんだから話にならない。
 こんなことを考えている内に俺は、何とか視覚障害者で全くタグを知らない初心者の人でも、自力でホームページを作成する方法はないものかと考え始めた。
ちょうどそのとき、暇そうな友達を発見したので、音声チャットをつなげてああでもない、項でもないと話をしてみた。
最初に考えついたのは、世の中にある無数のマイナーなホームページ作成ソフトの中には、音声との相性のいいものがあるのではないかということだった。ところが、これらマイナーなソフトであっても、使ってみるためには購入してみる必要があり、下手をすると投資した金額が全部無駄になってしまうというリスクをしょうことになる。
この時点でこの提案は廃案となる。
 次に思いついたのは、或程度のWebのテンプレートを作成しておいてあげて、更新作業や書き換えなどをすべてCGIスクリプトによって行うという安打。これについては同じ事を考える人も多く、いろいろなCGIがあったのだが、どれもこれもタグの知識のない人には全く手が出せそうになかった。
Webエディターと言われるCGIを中心に考えることになるのだが、これらはすべてWeb上でサーバーにあるHTMLファイルを直接編集しようと言う考え方で作成されているため、タグの知識のない人には全く手が出ないと分かったのである。
次にこうなったら、いろいろと組み合わせてやろうと探し回った結果、このサイトの日記のスクリプトの配布元であるPerl CGI'S By MRS. Shiromukuに置いてある「Shiromuku(hu1)Notebook」というスクリプトを使って、設定をホームページ風にして何とかできそうではないかという結論に達した。
 ここまであまりにもいろいろなCGIを実験したりしていたため、気が付いてみると朝の8時になってしまっていた。
さすがに子小間で来ると眠くなってきたので、ちょっと横になっていると、電話がかかってきたりして結局ほとんど眠らないまま学校に行って飯を食った後、友達の部屋に行ってパソコンのセットアップをしてきた。
 その後家に戻った後、さすがに眠くなって5時過ぎまで寝続けてしまった。
それからはいつも通り、飯を食ってこんな事をやっている。



2003年02月04日(火)
宅急便と引越センター

 一人暮らしをするようになってから、俺は実家からの差し入れとか、通販で買った品物など、いろいろと荷物を受け取る機会が多くなった。
それにしても荷物一つ送るにも、業者によってこんなにサービスの室が違うとは、今まで全く知らなかった。
 猫便で有名な某社は、決して時間指定を破らないが、鳥便で有名な某社は、時間指定がほとんど当てにならないとか。
某社は不在通知を新聞受けに入れるのに対して、某社はドアに挟むとか。
某社は電話すればすぐに持ってきてくれるのに対して、某社は電話しても伝票番号を言わないと全く荷物が何処にあるか不明だったり・・・。
国営期間の配達委員の字が汚くて、友達に読んでもらおうとすると読めなかった利などである。
まぁ、そんなことをずらずら書き連ねてもしょうがないので、俺がこれまでの経験で出した結論は
「ちと高くても荷物は猫便で遅れ」
だ。
これは基本中の基本なのだが、不在通知に特徴があってわかりやすい。紙の側面に猫の耳の形をした切り込みがあるから、すぐにこれは猫の不在通知だと分かる。これは視覚障害者同士、荷物のやりとりをするときは重要なポイントになる。
それに、目が見えない俺が伝票番号を読めなくても、こちらの電話番号さえ言えばすぐにコンピューターで検索して荷物がどの辺にあるのか即答してくれるし、なんと言っても時間指定が非常に正確なのが嬉しい。
また、万が一遅れたとしても(高校生時代に1度だけ経験した)謝罪が素直で怒る気にすらならない。
こんな理由から、俺は最近荷物はすべて猫便で送っている。

 今日は午前中からバイトがあったので、8時頃に起き出して、ちょっとしてからバイトに言ってきた。
午後になって家に帰ってきてからは、ひたすら引っ越しの予定を立てていた。
俺は今まで、引っ越しの時は親に手伝ってもらって業者は使わないで行ったのだが、さすがに今回は移動距離も長いし、東京ということで引っ越し業者のお世話になることにした。
そこで、まず名前を知っている引越センターに電話をかけまくって見積もりを取ってみたのだが、大体無効に荷造りから荷ほどきまで全部任せた場合には、15万円〜20万円は覚悟する必要があるらしい。
しかし、鳥便で有名な運送会社の引っ越しだと、これが12万円程度ですべて片が付くという話だった。
しかし、安いのは安いのだが、本当にこの会社に引っ越しを任せてもいいものかどうか、正直不安になってしまった。
そこで結局、やっぱりこれは荷物を送るときと同じ理論で、猫便の会社に引っ越しも頼むことにした。
この会社ならまさか、パソコンもちゃんと運んでくれるだろう。
ああ、それにしても本当に東京言ってやって蹴るだろうか?
 さて、引越センターを選ぶために、いろいろな業者に電話していたのだが、最初に電話した某引越センターでは、何を聞いても決して笑われなかったのに、次に電話したM引越センターのお姉ちゃん、俺が最後に「ガムテープってもしかしてそちらで用意して頂けるんですか」とか聞いたら、思いっきりわらいやがった。
たしかに俺のした質問はばかげていたかも知れない差。でも、お姉ちゃん、客を笑うとは言い根性だ。正直どうでもいいと思いつつもこれには腹が立った。

 ところで最近、ネットで知り合った人が、ブラインドタッチを覚えたいというので、メールでいろいろとやりとりしている。
もちろんTomGのこと、下らない話ばっかりしているのだが、こういう事をやっていると、以下に自分の説明がへたくそなのか思い知らされる。
 その人から「大文字を打つにはどうすればいいんですか」と聞かれたので、俺は何のためらいもなく
「Shiftキーを押しながら文字キーを押してください」
と書いてしまったのだが、どうもこれはかなり行けなかった。
だって、その後「文字キーというキーは何処にあるんですか」って帰ってきたのだから。
考えてみればこの「文字キー」という言葉、立派なパソコン用語だったんだな。
自分ではパソコン用語は使わないようにしようと思っていたのに、無意識にやってしまった大失敗だった。



2003年02月05日(水)
引っ越しあれこれ

 昨日から書いているが、俺は今、東京に引っ越すために引っ越し屋の選定とか、日程の調整で結構混乱している。
とりあえず引っ越しの方は猫に頼もうと思って、見積もりの日程までできた。
ところが、引っ越しなんかやったことのない俺には、結構訳の分からないことが多い。
 まず、荷物とか部屋の方は引越センターの人間に任せるとして、俺時死因、つまり引っ越す人間はどうするのだろうか。電車かバスで向こうに先に行って待っているのだろうか、それとも引っ越しのトラックに乗って一緒に荷物ごと運ばれることになるのだろうか。
 小さい頃に読んだ本とか、ちょっと前に読んだエッセーなんかでは、引っ越しの話はやっぱりトラックに乗って家族で遠い町まで行くような感じで書かれている。
しかし、これは家族で引っ越しをするときの話で、俺みたいな一人の引っ越しではそんな風にはならないかも知れない。
とりあえず見積もりに来たときに聞いてみようと思うのだが、もし俺だけが一人で移動しなければならないとなると結構面倒なことになる。
しかも、引っ越し後に大家さんの方と、現状復帰ができているかどうかの点検があるというので、これらをどうすれば効率よく片づけられるかなど、結構面倒な部分が多い。
しかもこれに加えて、親は引っ越しの日に家に帰ってこいとかとんでもないことを言い出している。
まぁ、俺も引っ越しやなんて使うの初めてだが、親だって田舎ものだから、俺と同じで全く知らない。たかが引っ越し程度でこんなに混乱してどうするかという話しも聞こえてきそうな気がするのだが、やっぱり初めて大きな事を実行するというのは結構勇気もいるし面倒なものだ。
 そんなわけで朝から親だの引越センターだの、それにプロバイダだのいろいろなところに電話をかけまくっていたので、午前中はそれでつぶれてしまった。
 午後からは授業があったので学校に行って来た。今回は、この前の俺のたくらみの続き
「HTMLを全く知らない視覚障害者でも何とか自力でホームページを作れないか」
について、大体の構想が固まってきたので、それをもっと詳しく検討すべく、CGIサイトを回っていた。
とりあえずホームページ全体をこの前の「Shiromuku(hu1)Notebook」で作ってもいいのだが、人によっては日記が気に入らないとか、リンク集が気に入らないなどといろいろな意見が出てくるだろう。
しかもこのCGI、いろいろと高機能なせいで、初心者には設定がしにくいというkともあった。
書き忘れていたが、もちろんこれで対照としているのは、文章中心のいわばテキストサイトだ。
 そこでまず、テキストサイトの基本であるといっても過言ではない「日記」について考えてみた。初心者にも使いやすい日記CGIの条件として、以下のものがあると俺は思う

 1.管理メニューがシンプルである
 2.デザイン設定の時にHTMLに関する知識が不要なこと
 3.表示部に管理者向けのラジオボタンやチェックボックスなど、余計なものが存在しないこと

 子の3つの内で、1.と2.は案外簡単にクリアできる。ところが、3.の条件は、なかなかクリアできるものがなかった。
CGI作者というのは、やっぱりプログラムの機能を全面に出す傾向があり、どの日記帳もいかにもCGIらしい表示画面を持っている。
たとえば書く日付の日記の横に、「修正・削除」というリンクやラジオボタン、チェックボックスなどが配置されている。
こんなものは基本的に管理者しか使わないのに、どうしてこうやって表示画面の全面に出してしまうのだろうか。
たしかにこれは簡単でわかりやすいのだが、どうもおれ的にはあまり好きには慣れない。
でも、この方が初心者にはわかりやすいという堂々巡りの考えに突入してしまったそのとき、とんでもないものを発見した。
それは、
「クッキーによって管理者かそうでないかを判定し、管理者がアクセスしたときだけ、修正・削除などのリンクを日付の近くに表示してくれる日記帳」
だった。
これならば必要な人だけここに操作ボタンが出るので、見ている方も結構見やすいし、日記を管理するのも比較的簡単だと思う。
子のページにサンプルがあるが、画像のアップロードまでできるので結構便利だと思う。
 さて、授業が終わってから卒検のゼミがあって、論文の続きをチェックしてもらいながら書いていると、どうも今日もいつもの調子で7時近くなってしまっていた。
家に戻ってくると、なんだか変わったメールが来ていることに気が付いた。
これは子のページの入力フォームから送られたもので、どうも弱視の娘さんを持つお母さんからのメールのようだ。
内容的には、娘さんの友達を捜して欲しいというもののようだったが、これがちょっと意味が分かりにくい。お母さんがこんなメールを送って来るというのがどうも不思議だ。
俺なんて親に自分の友達のことなんてほとんどしゃべらないのだが、女の子って一般的には母親と仲がいいのだろうか・・・。



2003年02月06日(木)
カップラーメンとガム

 大学生といえばやっぱりのんびり遊びほうけるものだが、そんな中でも試験の週だけは一生懸命勉強することになる。
何にしても単位が取れないと、卒業できずに泣くことになるからだ。
試験は試験でそれなりに恐ろしいのだが、レポートはレポートで面倒だ。
今日、3時間目に今学期初めてのレポート問題が配られた。そういえば、俺ってあと1ヶ月足らずでこの学校を離れることになるんだと実感した瞬間だった。
 しかし、それにしても、内の大学って何でこんなにぎりぎりの時期まで授業があるんだろうか。俺の会社の仲間なんて、みんな授業も終わって卒論も提出してしまってもう、残った学生生活をエンジョイするだけだと言っているのに・・・。
今日なんかは、例のごとく、木曜日で朝からびっちり授業が詰まっていた。
どうも俺は、休みには縁がないらしい。高校を出たときも自由投稿は無かったし、大学でもこれである。
しかも、内の学校は卒業式がむちゃくちゃ遅い。3月20日に卒業式なんて、授業が3日ですべて終了するのに、それまでの間筑波に残っていろとでも言うのだろうか。
俺はもちろん東京にさっさと引っ越してしまうので、もしかすると卒業式すら出ないかも知れない。さすがに筑波まで朝早く起きて行くのは面倒くさいからだ。

 ところで、この前、内の大学の某氏が、ベトナム旅行のお土産に、ガムを持ってきた。
しかもロッテのガムだったので、味は日本と変わらないと思ったら、同じロッテでもやっぱり無効の人の味にカスタマイズされているらしく、やたらと甘かった。
そういえば、これと似たような話が日本国内にもあるとホームページに書いてあったことがある。
その商品とはある種のカップ麺らしいが、なんでも関西と関東では味が全く違うらしい。成分表示を見てみても、見妙に違っていると書いてあった。
見た目は全く同じようなもので、商品名も同じなのに、こんな仕掛けがあったとは結構びっくりした。



2003年02月07日(金)
WindowsXPのログオン

 家族みんなで1台のパソコンを共有する。
これは多くの一般家庭で行われてきていることだが、WindowsがXPになってから、この設定がかなりやりやすくなった。
これまでのWindowsは、マルチユーザ環境での使用を想定していなかったため、個人設定を保存しておくことそのものが難しかったからだ。
それがWindowsXPは、もともとがNT系のカーネルを利用しているため、マルチユーザ環境での使用を前提に設計されている。
つまり、不通に家族全員分のユーザーアカウントを発行し、それぞれ起動画面でそのアカウントでログインすればいいだけの話なのである。
 ところが、俺たちにはこれができない。その理由はこのログオン画面をスクリーンリーダーが読み上げてくれないからだ。
スクリーンリーダーが、この画面を読み上げる能力を持っていないわけではない。しかし、ログオン画面の状態では、スタートアップに登録されたソフトそのものが起動しないため、この時点での画面読み上げが友好にならないということになる。
個人で使用している文には、こんな事は関係ないのだが、実は企業や学校などの多人数で1台のマシーンを使用する環境下に置いては、この部分を操作することはかなり重要である。
 今日の午後のことだが、バイトに言ってパソコンの設定をやっていると、起動しても音声が出てこないパソコンがあった。しかもそこには俺と、全盲の先生の二人しかいなかったため、技官の人を呼んで助けてもらったのだが、まさかパスワード入力で泊まるような設定になっているとは思わなかった。
視覚障害者のための大学とか、盲学校などの施設でありながら、そこの管理者はこういう事を全く知らないのかと、本当にがっかりしてしまった。
実はこんな話は、内の学校に限ったことではない。最近都内の某盲学校でも、情報機器室のパソコンを新しいものに入れ替えたらしいのだが、相変わらずログイン設定がかかっていて、マウスを使わないとパソコンが使えないと言う環境になっているらしい。
こんな事ではしょうがないと俺は視覚障害関連の技術者には口を酸っぱくして言っているつもりなのだが、どうも何度言っても分かってくれないのである。
 たしかにパスワード入力無しで自動ログオンさせるのは、こういった公共のパソコンではセキュリティ上非常に危険なこと、そして好ましくないことは重々承知している。でも、だからといって全盲の人間のいる施設で、全盲の使えないような身勝手なシステム構築をしていいとは思わない。まぁ、この問題も今月後半に、新しいスクリーンリーダーが出て、読み上げに対応するので、このソフトを購入できる金のあるところなら解消されるだろう。でも、俺は問題の本質は、「読み上げできない」ことよりも、視覚障害関連施設のシステム管理者でありながら、そういった設定を平気な顔でやってしまうという行為にあると思っている。

 さて、今日は朝4時頃に起き出してしまったので、とりあえずベッドにひっくり返ったまま、9時頃までごろごろしていた。でも、やっぱり眠くなってきて、それから11時頃まで睡眠モードだった。
その後、バイトに言って帰ってきた後、飯を食って警察の番組を見ていると、ニケ君があさっての俺のバイト関連の実験のためにやって来るというので、センターまで迎えに行ってきた。
 その後、昔からやってみようと言っていたWinnyというファイル共有ソフトの設定を夜遅くまで試していたのだが、このソフトやっぱりスクリーンリーダーとの相性が悪すぎて、何度やっても全く正常に動作してくれなかった。
そんなわけで明日もあるというのに、結局風呂に入って寝たのは3時過ぎになってしまった。



2003年02月08日(土)
WindowsXPでのキーレスポンス

 WindowsXPというのはWindowsMEなどのほかのWindowsよりも信頼性に優れ、その中心部は強力なメモリ管理機能と・・・・・・(以下省略)。
とか真っ黒ソフトは宣伝している。
たしかに使ってみると本当にこれまでのWindowsとは比べものにならないほど安定しているのだが、数値としてこれを示しているデータなどを今まで俺は目にしたことがなかった。
ところが偶然、今日遊びに来ている友達とマニアな話しに励んでいたとき、そのうち野一人が面白いことを教えてくれた。
どうもパソコン業界では有名なニュースサイトの一つに、「WindowsXP拷問テスト」という特集記事があるらしい。
これを見てみると、たしかにWindowsXPは、これまでのMEなどよりはかなり強いらしい。
しかもメモリ管理機構までしっかりしているため、多くのアプリケーションを起動してもハングアップすることは少ない。
その辺は上記リンクから記事を参照して頂くとして、俺はこの記事の最後の方にある「スワップファイル」の使用に関する記述が気になった。
何でもこのファイル、メモリが足りなくなったり、使用量が一定量を超えると、メモリの代わりにHDDにファイルとしてメモリ情報を記録するものらしいのだが、256MB以上のメモリを搭載したマシーンの場合、これを「使用しない」に設定した方が快適にマシーンが動作するというのである。
 俺たち視覚障害者は、常に画面読み上げソフトを常駐させてパソコンを使っている。これらの画面読み上げソフトは、常にHDDの中にある辞書ファイルにアクセスして、日本語や英単語などを正しく読み上げようと努力している。
これはつまり、一般ユーザーの何倍ものHDDアクセスをしていることになるということだ。
この性でシステム全体のパフォーマンスも低下してくるし、キーを押すために押したキーを読み上げるので、そのレスポンスも悪くなる。
これは音声ユーザーのしく名なのだが、この設定を行った直後から、なぜかかなりの勢いでキーレスポンスが早くなってきた。
そんなわけで二日続けて技術ネタなのだが、今回はこの方法を紹介してみよう。

 まずコントロールパネルのシステムを開き、その中の
「視覚効果、プロセッサのスケジュール、メモリ使用、および仮想メモリ設定のプッシュボタン」
を開く。
 次に、Ctrl+Tabキーで「詳細設定」のタブに移動し、タブキーで「変更のプッシュボタン」まで送りエンターを押す。
 すると設定画面が開くので、上下カーソルでドライブを選択する。通常はここで使用しているOSの起動ドライブを選択する。
 選択したら次にタブキーを1回押して、左右カーソルで「ページングファイル無し」を選択して「OKのプッシュボタン」まで送りエンターを押す。
すると、変更を友好にするために再起動するか聞いてくるので、そのままエンターを押してシステムを再起動する。
これでかなりキーレスポンスが早くなると思う。

 さて、今日はMelodyさんが11時頃に家に来ることになっていた。
9時頃に目を覚ますとニケ君はすでに起きていて、パソコンをやっていた。
しかし、俺は眠かったので、ひたすら10時半頃までごろごろしてから、洗濯物をたたんでいると、ちょうど電話がかかってきて、センターに着いたというので、家の近くまでタクシーで来てもらうことにして電話を切った。
 それからコンビニの前で待ち合わせをして、その足で弁当を買って帰ってきた。
午後はひたすらパソコンのメンテナンスとか、そういう雑多なことをやったりして過ごしていた。
その後飯を食いに行ってから日記を書いている。さ〜てと、今日は何時まで起きているんだろうか?




2003年02月09日(日)
ボランティアが主催する「無料の」パソコン講習会で使うソフトって、団体ライセンス料金払わないといけないなんて・・・

 昨日の夜にメモリの設定を変更したら、今までになくやっぱりキーレスポンスは言い。これは最高だと書きたかったのだが、この設定変更が原因かどうかは全く分からないのだが、日記を書いている最中にPC-Talkerがハングアップしてしまった。
しかも今回はエディタまで道連れにしてくれた性で、せっかく途中まで書いた日記が台無しになってまた怒りながら書き直すTomGだったりする。
 さて、今日は実験の手伝いのバイトがあって1日中大学の部屋にこもっていたのだが、そこで初めて「点字電子手帳」を使った。
これはその名の通り、点字でメモ書きのできる電子手帳で、パソコンにつなぐピンディスプレイを小さくしたような形をしている。
そしてその中に、メモ機能とかスケジュール帳、カレンダーやストップウォッチなどがくっついている。
俺は今までこいつを何人かの知り合いが使っているのは見たのだが、本格的に自分で何かに使ったのは初めてだった。
それにしても本当にこいつは便利だ。パソコンとは違って、電源スイッチを入れればすぐに立ち上がってくるし、書いたメモは保存などの操作をしなくても自動的に保管される。しかもいつでも電源スイッチを切るだけで、手軽に終了できる。
バッテリーも20時間程度持つらしいので、外出先でメモを取ったり、パソコンから本野点訳データを転送して読書気変りにもできる。
ストップウォッチも時間の経過とともにピンの情報が変化するので、これを見ながら正しく時間が計れるし、録音など音声時計が使えない環境でも正しく時間を計ることができる。
もちろんマイコンが入っているので、取ったメモの検索・置換、切り取り、コピー貼り付けなどもできる。
はっきり言ってこれはかなり欲しくなってしまった。ところが、俺のバイト台は、すでに新しく発売されるスクリーンリーダーに消える予定になっているので、こうなったら安い中古品でも探そうかと本気で考え始めている。
でもなぁ、俺たちって不利だよな。普通の人の使う電子手帳なんて、いくら高くても6万円超えないのに、この電子手帳、19万8000円もするんだから・・・。
ちなみにこれはまだ安い方で、アメリカのメーカーの作っているもので、これと同等の機能を持った点字電子手帳、ななななんと40万円もしたりする。

 今日は朝8時頃に起き出して、昨日から泊まっている友達と飯を食ってバイトに出かけていった。今日の実験は、前から行っている先生の研究の手伝いの一つで、実験の記録係と時間秤係をひたすらやっていた。
午前中は実験の説明と、情報処理点字に関する説明、そしてJava言語に関する説明をやって、実験そのものは午後からやった。
この実験、本来であれば5時には終わるはずだったのだが、なんだか予想よりも遙かに時間がかかってしまい、結局終わったのは7時過ぎになってしまっていた。
 さすがに高校生のニケ君には一足早く帰ってもらったが、Melody三には最後まで実験の被験者をお願いしていた。そんなわけでこの時間になると東京に帰るのも面倒になったということで、一時は泊まっていくかという話も出たのだが、やっぱり変えると言うことでバス停まで送っていった。
それから帰ってきて、昨日ニケ君からもらったファイル群の整理をしてから、飯を食ってこれを書いている。
 ああ、それにしてもブレイルメモ欲しいぞ!!
注意:
この先はあくまで俺の考え方であり、絶対にそうでなければならないと言うことを言っているのではありません。
著作物というのは著作者の方に権利があるので、「そんなの作者の勝手だ」といわれればおしまいなのだが、やっぱり悲しいので乗せておくことにあう留。

 ところでさっきちょっとむかついたことがあるのだが、皆さんは無料の講習会でパソコンボランティア団体がシェアウェアを使用する場合、団体ライセンスを購入する必要があると思うだろうか?
 実はこの前俺が日記で紹介した某ソフトの作者、本日の○○最新情報で、
「パソコンボランティアなどの方々が本ソフトを無料の講習会で使用する場合、団体ライセンス料金を払ってください」
と書いてある。
もしこれが有料の講習会なら言っていることは当然であり、十分納得できるのだが、無料、もしくは会場の借用費などの実費のみで運営している講習会にまで団体ライセンス料金をかけるというのはどういう考えなのだろうか?
ここで裏を空かすようでかくのはちょっと気が引けるのだが、BLPCが講習会をやる場合、インストラクターはお金なんてもらっていない。
それどころか参加費を払って講習会を主催したりしている。そりゃ会場借りるのに少しはお客様からいただくこともあるが、それと出会場の借用費とそのときに使う車のガソリン代、ガイドヘルパーの交通費に消える。それどころか、それでは足りないから会費を払ってまで講習会を主催するのだ。
ああ、とりあえずこれに関しては言いたいこと山盛り状態で、書いていると自分が情けなくなってくるし、日本のボランティア制度そのものが悲しくなってくるのでやめるが、とりあえずこういう話を聞くたびに、がっかりするというか気が抜けるというか、非常に複雑な気分になる。



2003年02月10日(月)
自動倉庫

 今日はなぜか昨日の夜12時頃に寝たにもかかわらず、気が付いてみると11時になっていた。それに、なんだかネットがトラブっている。
「JP」で終わるアドレスのホームページのほとんどが見られない。メールは送受信できるので、俺の側の問題かと思って格闘したのだが、うまくいかなかったので、サポートに連絡すると、調べて折り返し連絡するとのことだった。(ちなみにこれは午後には直った)
 その後学校に行って飯を食っていると、Winona君が、点字ディスプレーに文字を表示するプログラムを作ったというので、ちょっとだけ見に行った。
そのときはテスト段階で文字は写っていなかったのだが、教室に戻って俺が遊んでいると、授業開始直前に嬉しそう宇名顔をして飛んできて、「できたはいいけど、点字忘れた」といっていた。
こいつ、実は1年の時に転じ勉強したはずなのに、それから全く使っていなかったらしく、プログラムは作ったものの表示する点字をすっかりと忘れている。
とりあえずこれでは悲しすぎるので、俺があいつが表示させたい内容を紙に書いて渡してやった。
 その後は午後の授業で、近くの物流センターを見学に行った。本当は面倒だったのでサボろうかと計画したが、この授業が実は3時間分になっていて、この次からすべて休校になるというので、サボると出席が足りなくなる可能性がある。さすがに卒業できないとやばいので、これは出ておくことにした。
 会社についてシステムの説明を受けた後、実際の倉庫を見て回ってきた。俺はこれまで本格的な企業の倉庫なんて見たことがなかったので、今回見た「自動式倉庫」には結構びっくりした。
この自動倉庫というのは、天井までの高さが7メートルぐらい或建物の中に、たくさんの棚が並んでいる。
その棚の最上段は、天井の近くまでの高さがあるのだが、このすべての棚に番号が付いており、一つ一つの棚の列というか何というか、区画の中にも細かく番号が振ってある。
その番号のカードを機械に入れるだけで、自動的に機械のそばにある台の上まで荷物が運ばれて来るという代物だ。
たとえば1番上の段の右から3番目のものを持って来たいときは、その番号のカードを入れるだけ。かなり重いものでも待っているだけで手元まで降りてきてしまう。
さすがにこんなにで海草この中の高い棚のところまで人が上がっていってものを運ぶことなんてできないから、手動でやったら少なくともこんなに高い棚なんて作れないと思う。これを自動化することで作業員の労力はもちろん、高いところまで棚が作れるから、スペースの有効活用になるのではないかと一人で感心してしまった。
そのほかに亜も不通には滅多に見られないものをいろいろと見せてもらったので、やっぱり見学に来て良かったと思うのだが、それにしてもこのレポートがまた面倒くさい。この会社の人の話を聞いて、
「この会社の業務システムへの改善提案を書け」
とか言われたって、俺たちはコンサルティングのプロじゃナインだからできるはずがない。ああ、全く誰か俺の代わりにレポートやってくれ!!

 部屋に帰ってきてすぐ、友達のイノシシ君から電話がかかってきて、来年から済む部屋の契約時にトラブっていると行っていた。
やっぱりなぁと思ったのだが、同じ全盲の友達だけに、人ごとには感じない。全く何で目が見えない人は部屋を借りるのがこんなに大変なのだろうか。
イノシシ君はとりあえずこうなったらやけくそで何が何でもその部屋を借りてやると意気込んでいたので、いろいろとその作戦を話し合ってから電話を切った。がんばれイノシシ、俺は応援するぞ。
 ところで今日、何気なくネットを見ていると、面白い記事を発見した。
地球はインターネットによって救われる」というこの記事は、インターネットがここ数年で世の中にもたらした様々な変化を語っている。
たとえば、インターネットの普及によって、個人やごく小規模な企業が、大幅にビジネスがやりやすくなったと言うことや、今までは見向きもされず捨てられていたようなしなものが、それをほしがる人を捜すことが容易になったことで、無駄にならずに済むようになったなどである。
その変化の一つに、「この不景気の時代には付き物の、とんでもない失業率の低下や貧困、、世の中を嘆くポップバンドなどが出現しない」というのがあった。
言われてみればその通りかも知れない。たしかに失業率は拡大しているし、金が無くて行きたい大学新池内というやつも身の回りに入る。
でも、そんなこと言ったって、俺の周りのやつは暖かい布団で寝ているし、屋根のある家に住んでいる。
そればかりか自分のパソコンは持っているし、携帯電話だって持っている。
駅前にも高度成長期のように若者バンドが出現することはないし、国会に火を付けるやつもいない。
失業率は高いが、インターネットで探すと結構短期雇用のバイトはある。
ちと気に入らない仕事を我慢すれば、贅沢できるかは別として、一応食っては行けるだろう。
多くの人に自分の考えを聞いてもらいたければ、駅前で警察に怒られながら自己主張をしなくたって、ホームページでも立ち上げてこんな風に書きつづっておいて、検索エンジンに登録すれば誰か読んでくれる人はいる。
 ここに書いてあったこと以外でも、俺はネットで職を探したし、買い物もしたし、遠くの友達に目を貸してもらった。
こう考えてみると「地球がインターネットによって救われる」というのもあながち大げさな話ではないのではないだろうか。



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